2019年5月1日0時0分0秒を以って、日本ではこれまでの「平成」から新しい元号「令和」へと変わります。
まさに歴史的瞬間とも言えるこの改元、私たちの普段の生活や学校、仕事、そして日本の文化歴史にどのように変化や影響をもたらすのでしょうか。
- 「祝日が変わる?」
- 「令和ってどういう意味?」
- 「天皇が変わる?」
意外と分かっていない「元号」や「改元」についてのわかりやすく説明します。
令和元年の今だからこそ、しっかり理解しておくと今後役立つ知識や情報が満載。
皆さんにとって素敵な令和元年になると良いですね。^ ^
新元号令和の意味とその由来は
では新元号である「令和」の由来について一つ一つ学習していきましょう
令和の由来とは
そもそも「令和」という言葉は「万葉集」にある、「梅の花の歌三十二首序文」から引用されています。
実際にその歌と現代語訳を見てみましょう。
書き下し文↓
「初春の令月にして 気黍気淑(よ)く風和(やわら)ぎ
梅は鏡前の粉(こ)を披(ひら)き
蘭(らん)は珮後(はいご)の香を薫(かおら)す」
現代語訳↓
空気は良く 風は 和らぎ
梅は鏡の前で 美女おしろいで装うように花を開き
蘭の花が着飾るように薫っている
※「令月」の意味
・何をするにも良い月
・素晴らしい月
・めでたい月
上の現代語訳からも
初春、希望に満ちた月明かりが人々を照らし、梅が花を開き、蘭の香りが柔らかに包み込むような美しい情景が目に浮かびます。
令和に込められた願いと意義とは 安部総理の談話より
では、なぜこの歌が「令和」として新元号に選ばれたのでしょうか。
談話の中で安部総理は、元号の考案に当り一番大きなポイントとして
若い世代の人たちがそれぞれの夢や希望に向かって思う存分活躍居して未来を切り開いていく時代であってほしい旨の趣旨を述べており、
未来の若者の希望と活躍を願う
という意味が「令和」に込められている
としています。
また
平成の30年間、益々進む人口減少、毎年相次ぐ自然災害、そして目まぐるしく変化する国際情勢など、現在の日本の置かれている状況を踏まえ
「我が国が誇る悠久の歴史、文化、伝統の上に、次の世代、次の時代を担う世代のために、未来に向かってどういう日本を築き上げていくのか。そして、その新しい時代への願いを示す上で、最もふさわしい元号は何かという点が一番の決め手でありました。」
と述べています。
「令和」は、未来の若者の希望と活躍を願う思いが込められた未来志向型でとても意義深く素晴らしい元号だと言えます。
平成の元号の由来はどうだった?
2019年4月30日付で終える「平成」の元号の由来はどうだったのでしょうか。
平:平和
成:成す/成る
漢字の意味からも読み取れるように平成には平和への願いが強く込められていることが分かります。
因みに「平成」の名前の由来は、
『史記』五帝本紀の「内平外成(内平かに外成る)」、『書経』大禹謨の「地平天成(地平かに天成る)」から来ていると言われています。
意味「内外、天地とも平和が達成される」という意味です。
このように元号には時代ごとの願いが漢字二文字に反映されているのですね。
645年の大化に始まり、令和は実に248番目の元号です。
約14世紀もの間代々受け継がれてきた元号
その改元が日本の歴史に於いて如何に意義深いものであるかを感じますね。^^
万葉集から採用~これまでは全て中国の古典由来
じつは「大化」(645年)から「平成」に至るまで、247の元号はこれまで全て中国の古典(漢籍)に由来しています。
日本の古典から採用されたのは実は今回の「令和」がはじめてのようです。
その日本の古典の一つが「令和」の由来元になった万葉集です。
万葉集とは
現存する日本最古の和歌集として知られる万葉集は、1200年以上の歴史があり、奈良時代に成立したと言われています。
また日本最古の歌集であるとともに、天皇や皇族、貴族だけでなく、農民まで、幅広い階層の人々が詠んだ歌が収められています。
計20巻で構成されており、全部で約4500首以上もの歌が収められています。
権力闘争や下剋上が激しい日本の歴史の中で、皇族や貴族のみならず防人(さきもり)や農民の歌も収められており、これは世界的に見ても極めて貴重な財産と言えます。
この度の「令和」を決定する際にこの万葉集が由来したことは、新しい時代の1ページとも言えるかもしれません。
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